草刈り費用の正しい経理処理とは？勘定科目の選び方を紹介

企業や法人が所有または管理している土地の草刈りを行う際、必要経費として落としたいと思うかもしれません。草刈りでかかった費用については、一部経費としての計上が可能です。そこでこのコラムでは、草刈り費用の正しい経理処理について解説します。後半では、自社で草刈りする場合の注意点についてご紹介します。

草刈りでかかった費用については、資産維持費や衛生費としての計上が可能です。ここではそれぞれの費用について解説します。

資産維持費とは、固定資産を維持する際に必要となる費用のことです。主に資産を修繕するために用いた費用や、故意ではない損傷の修理費用などが含まれます。正当な理由がある場合、草刈りでかかった経費についても経費の計上が可能です。

一般的に固定資産は、企業や法人の維持活動のために長期的に使用されます。固定資産の価値が失われた場合、企業の財政状況や業績などに悪影響を及ぼすこともあるでしょう。資産の修繕や損傷の修復にかかった費用を適切に管理して、かかった費用を経費として計上する必要があります。

衛生費とは環境保全をはじめ、健康促進や疾病予防などでかかる費用のことです。一般的に飲食業者や宿泊業などで使用されています。清掃業務に関する費用も衛生費に含まれます。草刈りについても清掃業務の一部として適用されるため、正当な理由があると衛生費としての計上が可能です。

飲食業や宿泊業では、利用する顧客の安全が重要です。清潔で心地よい環境を提供する必要があるでしょう。また従業員の健康管理や感染症予防のためにも、定期的な清掃は欠かせません。草刈りでかかった費用については、施設の清掃費用やおしぼりの提供費用と共に衛生費として計上できます。

草刈り機を所有していない場合、レンタルという方法があります。レンタルで使用した場合でも、経費としての計上は可能です。ここでは草刈り機をレンタルした場合の、メリットとデメリットについて解説します。

草刈り機をレンタルするメリットのひとつは、メンテナンス費用の軽減です。年に数回程度の使用なら、購入よりもレンタルの方が費用を抑えられるでしょう。また最新機種をレンタルした場合、作業効率の上昇や美しい仕上がりを期待できるでしょう。レンタルでかかった費用については、一括での経費の計上が可能です。

草刈り機をレンタルするデメリットのひとつは、使用頻度が高いときには購入よりも費用がかかることです。長期的な費用対効果を検討したとき、購入の方が経済的なメリットを受けやすいこともあります。またシーズンによっては、最新機種をレンタルできない場合があります。草刈り機をレンタルする際には、リース会社を事前に確かめておく必要があるでしょう。

自社で草刈りを行う場合、安全や事故についての注意が必要です。前もってリスクを確かめておくと、スムーズな作業を期待できます。ここでは自社での草刈りの注意点についてご紹介します。

草刈り機を使用する場合、ケガのリスクへの注意が必要です。草刈り機は高速で回転する刃を使用しており、操作を誤ると作業者自身がケガしてしまうかもしれません。さらに作業中では周囲への警戒が必要です。死角にいる人に刃が触れてしまったり、草刈り機から異物が飛散して周囲の作業員に当たってしまったりする恐れもあります。 草刈り機を使用する際には、適切な操作が欠かせません。また万が一のリスクに備えて、保険に加入しておくと良いでしょう。

草刈り機を使用する場合、器物破損への注意も必要です。草刈り機の刃に石や木などが触れた場合、高速で飛散する可能性もあるでしょう。ケースによっては建物の窓・倉庫の壁、従業員や顧客の車などを傷つける恐れもあります。とくに草刈り機を用いて作業する場所では、小石や固いゴミなどが落ちていることも多く、高いリスクが潜んでいるかもしれません。

草刈り機を使用する際には、事前のリスク対策が必要です。万が一のときに備えて、対物賠償保険に加入すると良いでしょう。すでに保険に加入している場合、草刈り機を使用した場合でも適用されるのか、前もって確かめておく必要があります。