ガーデニングを楽しむには、草刈りなどによるこまめなメンテナンスが欠かせません。一方で、草刈りの経験がない場合、どのように行えば良いのかわからないと思うかもしれません。草刈りを効率的に行うには、事前の準備が重要です。そこでこのコラムでは、草刈りのコツについて詳しく解説します。

草刈りは年3回がベストです。適切なタイミングで作業すると、庭園を美しい状態に保てるでしょう。ここでは、草刈りのベストな時期をご紹介します。

6月～7月は、草刈りを行うのに適切な時期のひとつです。草が最も旺盛に成長する時期のため、早めに草刈りしておくことをおすすめします。

梅雨の時期は雨が多く降り、日照時間も長くなるという特徴があります。他の時期よりも成長のスピードが速く、数週間で20cm～30cmまで伸びることもあるでしょう。放っておくと草丈が人の背丈まで成長するケースもあり、草刈りに必要な労力が何倍にも増えてしまいます。早めの草刈りを意識すると、少ない労力で美しい庭を維持できるでしょう。

6月～7月は蒸し暑くなりやすいため、熱中症などの体調管理が重要です。可能ならば、早朝や夕方の涼しい時間帯を選ぶと良いでしょう。

9月～10月は、夏の暑さが和らぐ時期です。気温が徐々に下がり始め、草の成長速度が鈍化します。真夏の強い日差しや高い気温は、草の成長を促進する要因のひとつです。しかし、秋の訪れと共に、気温も下がり始めます。1週間で20cmほど成長した草も、9月に入ると5cm程度にとどまるでしょう。草の生命力が弱まる時期に草刈りを行うと、その後の成長を抑えられます。

秋は、草木が枯れる季節です。草刈りを怠ると、枯れた草が庭に散乱してしまいます。場合によっては、景観を大きく損なうかもしれません。草が完全に枯れる前に草刈りを行うのがポイントです。

11月になると気温が一段と下がり、草の成長が完全に止まります。12月になると冷え込みが激しくなり、冬枯れの状態になるでしょう。 11月頃になると青々としていた芝が、一斉に枯れ始めます。12月頃になるとほとんどの草が枯れてしまうでしょう。枯れ草を放置したままにすると、見栄えが悪くなるだけではなく、新しい草の成長を妨げるかもしれません。古い草を刈り取っておくと、春の訪れのタイミングで新芽の成長を楽しめます。

草刈りでの労力を軽減するには、コツの把握が重要です。ここでは、スムーズな草刈りを行うために押さえておきたいコツをご紹介します。

雨上がりの草は水分を多く含んでおり、しなやかになるでしょう。鮮度の高い野菜のように、刃物を使用すれば簡単に切り落とせます。一方で、水分が失われた草の場合、乾燥した麦わらのように刃物で切るのが難しくなるでしょう。雨上がりの草は刈り取る際に刃物に絡みつきにくく、スムーズな作業を期待できます。

草刈りを始める前に、前もって刈り取り後の処理方法を決めておくのは重要です。草刈りは、単に草を刈り取るだけでは完結しません。草を庭に放置してしまうと、枯れた草が風で飛散したり腐敗してしまったりするでしょう。前もって処理方法を決めておくと、スムーズに草刈り作業を期待できます。

草刈りは、肉体に負担のかかる作業です。暑い時期に作業する場合、熱中症のリスクに注意しなければなりません。また、体調の優れない日に作業すると、めまいや吐き気などの症状が出ることもあります。体力が失われた状態で作業を続けると、ケガや事故のリスクが高まるでしょう。草刈り作業では、こまめな休憩や水分補給が重要です。また、体調の優れないときは、無理をせずに休むと良いでしょう。

草刈り機の刃は、反時計回りに回転するように設計されています。回転方向に合わせて右から左への刈ると、スムーズに作業を進められるでしょう。 また、傾斜地で草刈り作業をする場合、下から上へ動かすのがおすすめです。上から下に向かって作業した場合、刈り取った草が下の草に覆いかぶさってしまいます。場合によっては、作業を中断しなければなりません。草刈り作業を行うときは、向きや方向への注意が重要です。

背が高い草を1回で刈ろうとすると、草刈り機に大きな負荷がかかってしまいます。また、長い草に隠れた障害物に気づきにくいため、事故のリスクが高まるでしょう。背の高い草を刈るときは、二段階に分けて刈るのがおすすめです。